今週のお題「叫びたい!」
大学4年生、冬。
僕と友人は大学内にある「学生が自由に集まって勉強できる部屋」で、せっせと勉強していた。
なんでかっていうと、次の日に大学院の入試があるから。
なぜ大学院に進むのか?
僕は専攻した学科の勉強をするにあたり4年間では満足できず、
もっと勉強したい!
いずれは博士号もとってそのまま大学に残って学問を極めたい!
なんてことは全然なくて、
これっぽっちもなくて、
みじんもなくて、
単に
就職活動に失敗したから
正確に言うと
就職活動自体をしなかったから
大学院に進むことにしたのである。
(中ぶらりんにならないための消去法的選択!)
なんで就職活動しなかったかって言うと、
就職活動を始める時期を分かってなくて、ぼけーっとしてたら大学4年生になっていたという感じ。おばか。
で、話戻って、
次の日の試験に向けて僕と友人はラストスパートをしていた。ガリガリガリ。
そこにもう一人の友人がやってきた。
そしておもむろに聞いてきた。
「フーリエ変換、大丈夫?」
「聞いたことあるけどよく分からなーい。」
(習ってはいたけど身についていない。)
その友人は、
「覚えておいたほうがいいよ。」
と言って、その勉強部屋にあるホワイトボードにさらさらっと数式を書いてプチ授業をしてくれた。
で、次の日。いざ試験!
試験問題を見ると、、、、
出たあー、フーリエ変換!
できる!できるよ!この問題だけ!
大きな問題が5〜6問くらいあったけど、フーリエ変換の問題以外はまあよく分からず。とりあえず何か書いて埋める。
合格発表の日。
合格者の受験番号は大学の構内の掲示板に貼り出されるシステム。
僕といつも一緒に勉強していた友人は、ドキドキしながら掲示板へ。
既に、番号は貼り出されており人だかりができていた。
僕らは、順番を待ちつつ少しつづかき分けながら前に進んだ。
ドックン、ドックン。
自分の番号を確認。
あったー!
ドックン、ドックン。
続いて友人の番号も確認。
あったー!
僕らは顔を見合わせた。
そして次の瞬間!
いえええええええええええええい!
特に打ち合わせしたわけでもないけど、僕ら2人は勝利の雄叫びを上げながら、ゆく宛もなく全速力で構内を走り回った!
合格の喜び。
勉強からの開放感。
就職までの2年間の猶予。
いろんな感情が一気に爆発して、
抑えきれなくなって、
僕と友人は意味もなく走り回った。
息が切れるまで走り回った。
犬は喜び庭駆け回る。
薄暗い構内。贅沢な吹き抜け。長い廊下。風を切って笑顔で走る2人。ウィニングラン。
良き思い出。
で、振り返るにとても運が良かったと思う。
ドンピシャ!フーリエ変換!
友人によるフーリエ変換プチ授業がなければ、
フーリエ変換ビッグウェーブが来なければ、
僕は絶対に不合格だったと思う。
ちなみに、
この話を思い出してフーリエ変換を調べてみたけど、、、
今の僕には何も分からない。
何の式なのか、何に利用する式なのかさっぱり分からない。
分からない〜。
分からない〜。
どう解くのか〜。
おしまい。