output43’s blog

誰かに都合よくいい感じで見せたい雑記

タイツに恋して

これからの時期に僕の定番グッズになるもの。
それはカッコよく言うとタイツ(カッコいいのか?)。
昭和テイストな感じで言うとズボン下、モモヒキ。

あれは10年くらい前でしょうか。極寒の地(海外)への出張が決まりまして、防寒をしっかりしていかねば!となったわけです。
で、日々少しづつ準備を進めてると、ある時、奥様が言ったのです。

「タイツ買ったら?」

タイツ。。。

10年くらい前は、もうそれなりにかっこいい感じの、それこそ、昭和のモモヒキに見えない感じのスポーティーな感じのタイツはあったのだけど、僕としてはどうしても抵抗があった。
なんか、タイツを履いてしまうと、

「正式に若くないことをお認めになりましたね。おめでとうございます!おじさん認定です!」

って言われる(誰に?)感じがして、どうしても嫌だったのだ。まあ、既におじさんの年齢だったけどさ。。。

どんなにタイツが今風になったとはいえ、ズボンを脱いでタイツだけの姿って、やっぱりなんかカッコよくない。モテない感じ。それはやだー。モテのプライド、僕は守り切るっ!

「僕はタイツ履かないよ。まだ必要ないさ。」

僕は拒否したのだけど、

「まあ、履かなくてもいいから、とりあえず買って持って行けば。」

そんな奥様のアドバイスもあって、なんだかんだで買って持っ行くことに。履きもしないのにね。

そして出張当日。
飛行機に乗り現地に着き、空港のゲートを抜けタクシー乗り場へ。

ピューーーーーーーー!

さむーーーい!!
なんか、
いたーーーい!
勝手に体が縮こまるっ!!

震える体をタクシーに滑り込ませ、僕はホテルの部屋に入るやいなや、速攻でトランクを開けた。

奥底にしまい込んだタイツ発見!
僕はズボンを脱ぎ捨て、タイツを履いた!
さようなら、僕のちっぽけなモテのプライド。


ホテルの部屋だから寒くはない。
タイツを履いたからといって、あったかーい、ってことはないのだけど、タイツのフィット感が気持ちよく、まるで優しく抱きしめられているよう。暖まる心。あれっ?けっこういいぞ。

ズボンの下にタイツを履いて、ズボンからタイツが出ていないかしっかりチェックして、ロビーへ。そこで会社の人と集合。
ホテルを出ると、やっぱり寒い。でも、なんか暖かい。暖かいぞ。なんか守られている感じがするぞ。

すごいよタイツ。たった1枚なのにこのパワーは何!?ありがとうタイツ。今までごめんタイツ。

その日の夜、国際電話にて、僕は奥様に「タイツを勧めてくれたこと」を感謝しつつ「タイツの素晴らしさ」について熱く熱く語ったのでした。

帰国後、僕は立派なタイツァー(タイツ履く人)になりましたとさ。

タイツはもはや、衣類ではない。体の一部である。
僕は愛を込めてタイツのことを「第二の皮膚」と呼んでいる。
気がつけば冬がすぐそこまで来ている。
そろそろ第二の皮膚を出さなきゃ。

おしまい。

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