前回までのあらすじ
娘の笑顔が大好きなパパサンターは、クリスマス直前に、娘の
「すみっコぐらしのパソコンをサンタさんにお願いするんだー。」
の言葉を聞く。急いでネットでポチッとしようとするも値段が定価よりも大幅に釣り上げられていることに愕然とする。
そう、「すみっコぐらしのパソコン」は既に合法怪人テンバイヤーの手に落ちていたのだ。
前回のお話はこちら↓↓↓
◆パパサンター
「おい、テンバイヤー。もうクリスマスも終わって１ヶ月以上経っているぞ！いい加減、すみっコぐらしのパソコンを定価で手放したらどうなんだ！！」
◆テンバイヤー
「はあ？なんで手放さなきゃいけないんだよ。まだまだ市場にはすみっコぐらしのパソコンは出回ってないんだよ。高値で売れるのに定価で手放すバカがいるか！」
◆パパサンター
「世の中には、すみっコぐらしのパソコンが欲しいのに手に入らなくて悲しんでいる子供がたくさんいるんだぞ。心が痛まないのか！」
◆テンバイヤー
「あん？全然痛まないね。俺はいいことをしているんだ。世の中の役に立っている。社会貢献だ。」
◆パパサンター
「どこが社会貢献だ。お前が買い占めたせいで本当に欲しかった子どもたちがいまだに悲しんでいるんだそ！」
◆テンバイヤー
「お前は本当に馬鹿だな。いいか、教えてやろう。メーカーが一番嫌うもの。それは在庫だ。在庫があるだけで場所代もかかるし、キャッシュフローは悪くなるしでいいとこなしだ。俺様はそのリスクを前もって回避させてあげているのだ。メーカーは在庫を抱えず早めに利益を確定することで次の新しい製品開発に力を注げる。そしてその新製品が世の中の多くの人を喜ばせる。素晴らしいじゃないか。ほんと、感謝してほしい。だいたい、お前の子供は心変わりが激しくて直前までクリスマスプレゼントが決まらなかったじゃないか。すみっコぐらしのパソコンとは違うものをクリスマスプレゼントとして欲しいという可能性もあった。そうだろ？その心変わりはメーカーにとっては損失だ。お前はそれを保証しないだろ？俺様は、リスクをとってお前の子供のようなワガママからメーカーを守っているのだ。」
◆パパサンター
「くっ。。。それっぽいこと言いやがって。とは言え、メーカーだって適正価格で子供たちに製品を届けたいはずだ。それを邪魔するのは良くないだろ！」
◆テンバイヤー
「うっせーなー。良くないことをしてるなら俺様は捕まるはずだろ？でも俺様は捕まらない。それが全てだ。だいたい出遅れサンタの間抜けなお前と話している暇なんてないんだよ。」
ピローン♪
◆テンバイヤー
「おっ、またまた注文が入ったそ。毎度あり〜。お前もブーブー言ってないで、今注文してくれたパパサンターを見習ったらどうだ？7,000円〜8,000円多めに払っちまえば明日から子供の笑顔が見られるんだそ。安いもんだろ。お前の子供の笑顔は8,000円以下の価値なのか？あん？どうなんだよ、ケチケチ冷酷パパサンターさんよ。」
◆パパサンター
「くっ、なんか心が痛む。うう。でも、ここで買ってしまったら負けな気がする。。。」
◆テンバイヤー
「はいはい、いつまでもそうして悩んでな。ずーっと、子供の悲しい顔を見ながら過ごすがいいさ。ヒャヒャヒャヒャ。」
◆？？？？？
「パパサンターよ、待たせたな。」
◆パパサンター
「んっ、おっ、その声は通販神のアマゾーン様！」
◆アマゾーン
「パパサンターよ。すみっコぐらしのパソコン、入荷の目処が立ったぞ。もちろん定価よりも安く販売じゃ。さあ注文するが良い。」
◆パパサンター
「ハッハッハ、見たかテンバイヤー！正義は勝つのだ！大量に買い込んだすみっコぐらしのパソコンをどうするかよーく考えるんだな。」
◆テンバイヤー
「フッフッフ、ヒャヒャヒャヒャ！お前は本当に間抜けちゃんだな。配送日をちゃんと見な。」
◆パパサンター
「なに？配送日？んっ、、、あっ、、、4月4日配送予定。。。ううっ、アマゾーン様。。。」
◆アマゾーン
「おお、そうじゃった。配送日は少し遅めじゃ。今のところこれが限界じゃ。悪いのぉー。では、忙しいから失礼するぞ。」
◆テンバイヤー
「まあ、そういう事だ。4月4日までずっと子供を悲しませたまま過ごすのか、7,000円〜8,000円多めに払って明日から子供の笑顔を見て過ごすのか、どっちが幸せかよーく考えな！（ピローン♪）おっ、また注文が入った。あー忙しい忙しい。お前にかまっている暇はない。じゃあな！」
◆パパサンター
「待て！テンバイヤー！うう、行ってしまった。ああ、どうすればいいんだ。なんとかならないものか！」
アマゾーン様の力を借りて、なんとか注文はできたものの配送日は2ヶ月先。このピンチ、どうするパパサンター。子供の笑顔を取り戻すことはできるのか！？
次回に続く。
おしまい。
